私たちには、「家庭は最良の教育環境」という考え方があります。子どもがある程度の年齢に達するまでは、画一された集団行動よりも、各々の個性に応じて、ゆっくりと愛情深く接することが大切だと考えています。

情緒や創造力が豊かな子どもに育つにも、落ち着いて物事を考え、取り組める環境が必要です。そのため、ママポートは、居住住宅を利用し、"施設"ではなく"お家"にいるような感覚で過ごせるよう工夫しています。一時お預かりをしていないのも、そのためです。

幼児期になると「どうしてそうなったの?」「どうしたらよいの?」「どうしたいの?」といった原因や課題解決の対話が対スタッフ、対子ども同士で頻繁に行われます。スタッフは、結論を先に示すのではなく、自ら導き出すプロセスを意図的に準備します。この過程で、子ども達も懸命に言葉を選び、組み立て、相手を説得しようと努力します。コミュニケーションを活発化することで、脳の司令塔である前頭前野を鍛えていきます。

家庭での楽しい食卓や団欒、お手伝いやお買い物などの日常の生活が幼児期には最良の教育の場です。私たちは、子どもたちにとってママポートを第二の我が家であると考えています。日頃からお手伝いやお買物など家庭と同じ経験を子ども達も楽しみながら行います。その第二の家庭環境で、年上には年下を守る役割をお願いします。子どもには大変難しい仕事ですが、年月をかけて、生活の中で自然に相手を思いやる心を育てます。また、年下にとって年上のお兄さん、お姉さんは最も身近な憧れの存在であり、模倣の対象となります。同じ年頃になると、自分の役割や存在意義を自覚し、自ら考えて行動できるように成長します。

子どもにとって朝から晩まで閉じられた空間で過ごしたり、作られた教材で学ぶということは苦しく、刺激も希薄です。私達が心がけていることは、子ども達に与えすぎないこと、子ども達の自由なアイデアを邪魔しないことです。ママポートでは、どんどん外に出て行きます。本当の自然の草木や石に触れ、風を感じるといった実体験の中で、子ども達は遊びを見つけていきます。そこから真の主体性が生まれると思っています。
その上で、知能の発達に応じて、学習や絵画、音楽などのプログラムを組み入れ、興味関心の芽を育てるようにしています。

社会人になると、外面的、内面的にも品位が問われます。ステージが高くなればなおさらです。私たちは、子ども達の20年先をイメージして教育するよう心がけており、その点からも生活の中で「躾」を厳しく教えていきます。単に外面的なことではなく、自ら律する心がけが、品位の醸成の基礎となると考えているからです。